【水分補給にピッタリなビアスタイル!?】セゾンはベルギー発祥の農家の自己流ビール!

ビアスタイル「セゾン」について解説ビールのあれこれ
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こんにちは!光太郎です。

この記事ではビアスタイルの1つ、「セゾン」について解説いたします。

セゾンは農家で作られていたビールが起源となっています。
すでに日本を含めた世界各国で好まれているビアスタイルで、各ブルワリーから多くのセゾンスタイルのビールが造られていますね(^^)

割と目にすることが多いと思いますが、実際はどのようなビールなのでしょうか?

詳しく一緒に見ていきましょう♪

セゾンはベルギー発祥のスポーツドリンク代わりのビール

セゾンはベルギーで生まれたとされるビアスタイルです。

アルファベットで書くと、「Saison」というフランス語
これは英語に直すと「Season」のことで、要するに「季節」という意味です。

つまりある季節に飲まれるために造っていたビールということなんです。
その季節とは、主に夏〜秋にかけて。
(仕込みは冬〜春先にかけて行われていました。)
そして飲んでいた人・飲まれていたシチュエーションは、なんと農作業中の農家さんだったんです。

光太郎
光太郎

農家で造られていたビールなので「ファームハウスエール」とも呼ばれています(^^)

夏場の暑い時期の農作業。
当然汗をめちゃくちゃかきますね。

そんなときに飲みたいのはもちろんお水。
(昔なのでスポーツドリンクなどはありませんので!)
きっと農家さんたちも水をがぶ飲みしたかったことだと思います。

しかし、時は16世紀。
その頃の水は今と違って衛生管理がされておらず、雑菌が繁殖しやすい状態でした。

いくら喉が渇いていると言っても、雑菌がいるかもしれない水は飲めない。
そういう時に飲まれていたのが、今回解説しているセゾンと呼ばれるビールだったんですね(^^)

つまり、セゾン(スタイルのビール)は、現代風に言ってみれば「スポーツドリンク代わりに飲んでいたビール」ってことになります!

オリオンビール「琉球セゾン」

オリオンビール「琉球セゾン」

セゾンは造り方の決まりがない自己流のビアスタイル

セゾンは上面発酵のエールスタイルと言われていますが、実際は特に決まりがないそうです。
それはそもそも農家の方が自己流で造っていたからで、言ってみれば「その農家の味や造り方」がベースになっているからなんです。

また、最初の頃は「セゾン酵母」と呼ばれる上面でも下面でもない「野生酵母」という酵母を使って造られていました。

こうしたことが造り方の決まりがないと言われる理由です。

各農家で造り方が違っているビアスタイルでした(^^)

各農家で造り方が違っているビアスタイルでした(^^)

特徴としては、アルコール度数を上げすぎず、オレンジやレモンのような香りのホップが効いたフルーティな風味があります。
夏場のお水代わりに飲まれていたこともあり、ピルスナーのように冷やしてグッと飲むと美味しいですね(^^)

当初は若い(新しく仕込んだ)ビールと古いビールをブレンドして造っていたそうで、それによって「継ぎ足しで作る秘伝のタレ」みたいなオリジナルの味になっていったんだとか。

セゾンって、本当に変わったビアスタイルだと思います!

光太郎
光太郎

農家によっては「給料の一部をビールで出す(〇〇リットル飲める)」というような内容で、作業人員を募集していたところもあるんだとか笑

セゾンの特徴

以下に、セゾンの特徴をまとめてみました!

発祥国
ベルギー
発酵方法
上面発酵(特に決まりはない)
ABV
7%程度
味の特徴
フルーティ&スパイシー
適温
5℃程度
合わせたい料理
サラミ、ハム、スパイスの効いた料理

やはりホップが効いているビールということと、フルーティな香りの後にスパイシーなあと味もあり、これらがサラミやハムなどと相性が良さそう。

アルコール度数は「上げすぎない」と前述しましたが、それでも5〜7%くらいのものが多い印象です。

これを農作業で汗をかきまくった脱水状態で飲むんですから、ベルギーの農家さんの肝臓の強さには脱帽ですね!笑

国内で有名なセゾンのビールといえば?

国内で有名なセゾンのビールといえば、ヤッホーブルーイングの「僕ビール君ビール」だと思います!

ヤッホーブルーイング「僕ビール君ビール」

ヤッホーブルーイング「僕ビール君ビール」

こちらはマスカットやレモンのようなフルーティな香りが特徴。
やはり夏場や暑い時期に飲みたいビールで、とても爽やかで飲みやすい印象がありますね。

時期によって限定缶が発売されていたりテーマソングがあったりと、色々と楽しませてくれるビールです(^^)

18世紀の産業革命後にセゾン造りが変わった?

セゾンを造っていた農家ですが、やはり個々の資金力に大小差がありました。
お金のある裕福な農家はセゾンビールを大量生産し、それを販売するようになっていきました。

反対に、資金力の無い農家にとっては、自分でビール造りをせず、販売している農家から買うようになっていったのだとか。

これが18世紀に起こった産業革命の結果で、大量生産するようになった農家はその後、醸造家の道を辿っていったんだそうです。

産業革命は農業、ビール造りにも大きく関わっていたんですね。

セゾンとのフードペアリングについて

セゾンスタイルの特徴は「冷やして飲む、爽やかでフルーティ。そしてスパイシーなビール。」であること。
これらの特徴から、ペアリングしたい料理は

  • ハム、サラミ、ソーセージなどのスパイスが効いた肉
  • スパイシーなエスニック料理や山椒が効いた料理

といったものが挙げられます。

「スパイス × フルーティ&スパイス」といった感じになり、味にまとまりが出てとても美味しいペアリングとなります(^^)

といっても、セゾンスタイル自体が造り方も多様化しているます。
合わせる料理の幅もとても広いので、どんなシーンにも対応できる万能ビールとも言えますね。

ハムやサラミの盛り合わせとセゾンビールは良い組み合わせ(^^)

ハムやサラミの盛り合わせとセゾンビールは良い組み合わせ(^^)

爽やかなセゾンスタイルのビールで夏を乗り切ろう!

この記事ではビアスタイルの1つ、「セゾン」について解説いたしました。

セゾンはベルギーの農家さんが、夏場の農作業中の水分補給として飲んでいたビールです。

冷やして飲むと美味しい、フルーティであと味スパイシーなのが特徴の1つですが、各ブルワリーから特徴的なセゾンが造られています。

アルコール度数はそこそこ高いので、今の僕たちが水分補給がわりに飲むのはちょっと危険な気がします(^^;
適度にお水を飲みながら、暑い時期に楽しみたいビールですね。

過去のベルギー農家さんに想いを馳せつつ、セゾンスタイルのビールを飲んで暑い夏を乗り切りましょう!

光太郎
光太郎

くれぐれも飲み過ぎにはご注意を!(^^;

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