【150種類超】クラフトビールの「スタイル」って何がある?代表的なビアスタイルをざっと紹介!

クラフトビールのさまざまなビアスタイルビールのあれこれ
この記事は約12分で読めます。
こんにちは!光太郎です。
クラフトビールを飲んでいる人は、ビールに「スタイル」というものがあるのはご存知だと思います。
このビアスタイルの違いこそが、クラフトビールが世界中の人に好まれている理由の1つと言えるでしょう。
けどビアスタイルってどのくらいあるかご存知でしょうか。
・・・実は150種類を超えると言われています!
そしてこの記事を読んでいるまさにこの瞬間にも、新たなビアスタイルが生み出されている可能性もあるんです!
ということで、この記事では世界中に無数にあるビアスタイルのうち、見かけることが多い有名なビアスタイルをご紹介いたします。
あなたの好きなビアスタイルは含まれているのか?
知らないビアスタイルも登場するか?
ぜひ最後までお読みください(^^)

ビールはスタイルによって味の種類が違う

まずはビアスタイル自体の解説です。
ビアスタイルは、ざっくり言うと「ビールの味の種類」のこと。
それぞれ味や香り、見た目の色が違います。

なぜ違うのかというと、ビールの製造過程や原料が違うから。
同じ主原料を使っていても、

  • 水質の違い
  • 麦芽の発酵期間
  • ホップを投入するタイミング
  • 副原料を加えるか否か
等によって出来上がったビールに差が生まれます。
このビールごとの差こそがビアスタイルの違いになるんですね。
光太郎
光太郎

自分の好きなビアスタイルをよく知っておくのもクラフトビールを楽しむ方法の1つです!

ビアスタイルは大きく2つに分類できる

ビアスタイルは大きく2つに分類されます。
「エール」「ラガー」の2種類です。
まずはエールとラガーについて大まかに解説いたします。
光太郎
光太郎

エールとラガーの詳細は「【違いは酵母】エールとラガーはどう違う?クラフトビール選びに役立つ豆知識」という記事を読んでみてください!

華やかな香りとコクが特徴の「エール」

エール(ALE)は上面発酵酵母(じょうめん はっこう こうぼ)を使って作られるビアスタイルのことです。
発酵させる期間は3〜6日程度と短く、そこから約2週間で飲み頃になります。
エステル香と呼ばれる華やかな香りとコクのある味が特徴で、多くはキンキンに冷やして飲むよりややぬるめの温度でゆっくり飲むのに適しています。
理由は「そのほうがより香りが立ち上がってきて美味しく感じられるから」です。
香りを重視したビアスタイルだと言えますね。
ビールが初めて作られて以来近代に至るまで、世の中のビアスタイルはエールしかなかったそうです。
光太郎
光太郎

クラフトビールが好きという人は、エールスタイルが好きな人が多い印象です(^^)

爽やかな喉越しとキレが特徴の「ラガー」

ラガー(LAGER)は下面発酵酵母(かめん はっこう こうぼ)を使って作られるビアスタイルのこと。
発酵させる期間は7〜10日程度で、そこから約1ヶ月で飲み頃となります。
ラガーはドイツ語で「貯蔵」という意味で、エールより作るのに時間がかかることから名付けられています。
特徴は何といっても炭酸による喉越しの良さ。
ビールによりますが、どちらかと言えば冷えたものの方が美味しく感じられますね。
日本の大手ビール会社の作るビールのほとんどがラガースタイル。(ほとんど=【99%!】とも言われています)
多くの人が言う「ビール」とは、ラガースタイルのビールのことと思っていて間違いありません!
光太郎
光太郎

夏場はキンキンに冷えたラガーを飲むのが美味しいんですよね〜(^^)

エールに属するスタイルの紹介

ここでは、エールに属するビアスタイルをいくつかご紹介します。
聞いた(見た)ことのあるスタイルも多いと思いますので、1つずつ確認してみてください(^^)

ペールエール

「今まで飲まれていたものより淡い色をしたエール」なのでペールエールと名づけられました。
ホップ・モルトともに効いていて、香りも味もゆっくりと楽しむのに向いています。
ハワイのFIRE ROCK PALE ALE

ハワイのFIRE ROCK PALE ALE

IPA(アイピーエー)

もともとホップの効いているペールエールに、さらにホップを追加して造られているエールです。
ホップの強烈な苦味と高めのアルコール度数が特徴で、クラフトビールブームの火付け役になったと言われています。
セッションIPA、ヘイジーIPA、ダブルIPA(DIPA、インペリアルIPAとも)などの派生系があります。

ポーター

イギリスのロンドンで生まれた黒っぽい色のエールで、もともとはいろんなビールを混ぜて作られていました。
ビターチョコレートのようなほろ苦さと甘みが特徴です。

スタウト

ポーターから生まれた同じく黒色をしたビールです。
スタウトは「強い」という意味で、ポーターよりアルコール度数はやや高め
ほろ苦さや香りとともに、ローストしたコーヒーのような香ばしさも感じられます。
ミルクスタウト、インペリアルスタウトなどの種類があります。

ヴァイツェン

ドイツ語で「小麦」を意味するビール。
出来上がりの色が白っぽくなるので「白ビール」とも呼ばれています。
ビールの苦手な方や女性に大人気のスタイルです。
ヘーフェヴァイツェン、クリスタルヴァイツェンなどの種類もあります。
(ヴァイスビア、という場合も)

ベルジャンホワイト

ベルジャンホワイトはベルギー生まれの小麦のビール。

やはり「白ビール」の仲間ですが、特徴としては「コリアンダーシード」「オレンジピール」が使われていること。
これによってフルーティかつ、あと味スパイシーという複雑な風味を出しています。

ゴールデンエール

ゴールデンエールはその名の通り、輝くような金色が特徴のエールビールです。
フルーティな香りのものが多く、エールスタイルながら冷やして飲むのが美味しいのでおすすめです(^^)
基本はエール(上面発酵)ですが、銘柄によってはラガー(下面発酵)として造られることもあるんだとか!

発祥はベルギーともアメリカとも言われているのですが、はっきりしたことはわかっていないそうです。

ブラウンエール

その名の通り茶色っぽい色をしたエール。
モルトの風味がとても効いていて、カラメルやビスケットのような甘味があります。
大抵はドリンカビリティの高いビールで飲みごたえがよく、しっかり味わって楽しむことができます。
ベルギーのLeffe Brune

ベルギーのLeffe Brune

スコッチエール

スコットランドで誕生したハイアルコールのエール。
ホップ感はやや弱めでモルト感が強く、甘味や香ばしさを感じられるエールです。
「スコティッシュエール」というよく似た名前のエールもありますが、別物です(^^)

アンバーエール

アメリカ発のエールです。
ペールエールに使われるモルトをさらに焦がしたものを使っているので琥珀色〜やや赤みがかった色をしています。
ホップ・モルトともにやや強めに感じられます。
GRAND KIRIN Amber Ale 夜間飛行

GRAND KIRIN Amber Ale 夜間飛行

セゾン

ベルギーの農民が作業の合間に水やお茶の代わりに飲んでいたというビールです。
実はアルコール度数が高いものが多く、しかもフレッシュで飲みやすいというある意味危険なビール。
夏場の暑い時に一気飲みしたくなりますが、注意してください(^^;

バーレイワイン

「麦(バーレイ)のワイン」の名前を持つ、その名の通りワインのようなビール。
ワイン同様賞味期限が長く、その間の熟成期間を置くと味が変化していきます。
アルコール度数が10%以上あるものも多く、ややぬるめの温度でゆっくり楽しむのに向いています。

冬場に暖炉のそばで飲んでみたいですね〜。

TOKYO CRAFTのBARLEY WINE 2018

TOKYO CRAFTのBARLEY WINE 2018

トラピストとアビイ

トラピストは正確にはビアスタイルを表しているのではありませんが、一般的にそのように解釈されているのでこちらに加えました。

ベルギーの修道院の中で造られている門外不出のビールのことで、その多くはプルーンのように濃厚な風味でスパイシーなあと口をしています。
また瓶内二次発酵できるものが多く、賞味期限が非常に長く設定されているのも特徴的。

アビイは同じく修道院のビールですが、醸造を一般のブルワリーも含めた他のところに任せているビールを言います。

味や香りの方向性はトラピストとほぼ同じで、やはり濃厚な飲み口のビールを楽しめます(^^)

ケルシュ

ケルシュはドイツのケルン市周辺地域で造られてきたビールです。
現在は日本を含めた世界の地域で製造されていますが、「ケルシュ」の名前を使えるのは基本的にケルン市周辺地域のみと決められています。

エールスタイルながら軽く爽快な飲み口なのが特徴で、現地のレストランではまるで「わんこそば」のように空いたグラスに勝手に注がれるビールとして有名です(^^)

ラガーに属するスタイルの紹介

ラガースタイルはエールスタイルより少ない印象です。
やはりエールには歴史の長さがあるから、ということだと思います(^^)

ピルスナー

居酒屋で「とりあえず生」といって出てくるのがこのスタイル。
黄金色で炭酸が効いていて、世界で一番飲まれているビアスタイルと言われています。
ピルスナーには大きく分けて、ボヘミアンピルスナーとジャーマンピルスナーがあります。
アメリカのBROOKLYN LAGER

アメリカのBROOKLYN LAGER

IPL

IPLは「インディアペールラガー」の略で、ホップをたくさん使ったラガーです。
エールにはペールエールよりホップを使っている「IPA」がありましたね。
あれのラガーバージョンと思って間違いないでしょう。
ホップの香りが強く、それでいて喉越しも良い。
新しいスタイルのビールです(^^)

デュンケル

ドイツ語で「Dunkel=暗い」を意味していて、その名の通り黒に近い色味のビールです。
(茶褐色や明るい黒のような色味)
見た目は重そうに見えますが、ラガーらしくスッキリした飲み口。
甘みや苦味のバランスが良く、とても美味しいビールが多い印象です♪

シュバルツ

デュンケル同様にドイツ語で、こちらは「黒」を意味しています。
つまり、本当の意味で「黒ビール」というのはシュバルツのことを指します。
やはりラガーらしい軽い飲み口ですが、飲み終わりに甘味を感じるものもあり、非常にバランスの取れたビアスタイルです。
光太郎
光太郎

実は結構好きなんです(^^)

ボック

ドイツで生まれた炭酸がやや強いビアスタイル。
ホップの香りよりモルトの風味がはっきりしているので、甘みをよく感じられるのが特徴です。
アイスボック、ドッペルボックなどの種類もあります。
ドイツのSCHNEIDER WEISSE AVENTINUS EISBOCK

ドイツのSCHNEIDER WEISSE AVENTINUS EISBOCK

ラオホ

ラオホはドイツ語で「煙」という意味。
別名「薫製ビール」とも。
煙でいぶしたような香ばしい香りが特徴です。
国産クラフトビールだと、富士桜高原ビールのラオホが有名ですね。

エールとラガー以外のスタイルもある

すでに述べたとおり、ビアスタイルの基本はエールとラガーの2つです。
この2つは上面・下面の「酵母」の種類の違いでしたね。
それ以外にも実はビール造りに使われる酵母があるんです。
それは「自然酵母」と呼ばれる酵母。
その名の通り自然界に存在する酵母のことで、ビール造りに上手く取り入れることによって、エール・ラガーのどちらにも属さない素晴らしいビールが出来上がります。
そんな自然酵母を使ったビアスタイルは、
  • ランビック
  • グーズ
などと呼ばれています。

他に特殊なスタイルとして、

  • カリフォルニアコモン
  • カスクエール
等もあります。
ビールの世界は本当に奥が深いですね!(^^)
アメリカのANCHOR STEAM BEER

アメリカのANCHOR STEAM BEER

光太郎
光太郎

もちろん僕の知らないビアスタイルはまだまだたくさんあります!
出会うのが楽しみです(^^)

好きなスタイルを知っているとビール選びで迷わない!

この記事では多様なビアスタイルについて解説してきました。
世の中には150種類を超えるビアスタイルがあると言われていて、しかも日々増え続けています。
全てのビアスタイルを網羅することは難しいかもしれませんが、自分が好きなスタイルをいくつか知っているだけでも十分。
そうすればビール選びの時に1つ指標ができて迷いにくくなりますよね。
まだ体験したことがないビアスタイルを求め、日々クラフトビールを楽しみましょう♪

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